小学校から大学まで、子どもたちの学びの道にはテストがつきものです。

大人になっても、資格取得の場面でテストは必要になります。

しかし、中学校のテストは成績に直結し、成績が振るわないと親から叱責を受け、

子どもたちにとって大きなストレス要因になりがちです。

本当にテストは「怖いもの」だけなのでしょうか。

ここで改めて「テストとは何か」を考えてみましょう。

テストは学んだ内容をどれだけ身につけたかを評価するツールです。

自分が理解している部分とそうでない部分を明確にし、理解不足の箇所は学び直すことでできるようになる。これこそテストの本来の目的です。

そして、成績は次の学びへ進むための指標とも言えます。

子どもたちはその意義を理解しているでしょうか。

さらに、テストにはもう一つ大切な役割があります。

それは、教師自身の指導が適切だったかを検証することです。

テストは決して子どもだけのためのものではなく、教師の授業改善につながるツールでもあります。

これを「指導と評価の一体化」と呼びます。

教師は、テスト結果をもとに授業を振り返り、

次にどうすれば子どもたちの力を伸ばせるかを考えなければなりません。

教師として、私はこの視点が最も重要だと考えます。

子どもが解答できなかったときに「子どもが悪い」と責めるのではなく、

「自分の教え方に問題はなかったか」を問い直せることこそ、テストの真価なのです。