今日は、テストについてお話しします。
以前もお話したように、すべての子どもたちを一概にテストの点数だけで評価するのは適切ではありません。
どんなテストでも、偏差値を見るとその子の努力の度合いがわかるということでした。
今日は、テストをどのように作るのかについてお話します。
難しい言葉でいうと、「指導と評価の一体化」です。
私は、長年数学のテストを作成してきました。
まず、平均点が60点になるように問題を作ります。
子どもたちが学習した成果が、点数に明確に表れるようにする必要があります。
そして、問題は、自分の授業を思い出しながら作ります。
「これだけはできないといけないな」
「あの子は数学が苦手だけど、この問題だけは解けてほしい」
といった思いを込めてテストを作ります。
テストは何でも良いのではなく、
授業で指導したことをどれだけ理解できているか、
そして、自分の指導がどれだけ効果的であったかを測る手段でもあります。
つまり、子どもたちを評価する手段であると同時に、自分の指導力を確認するためのものでもあります。
これが「指導と評価の一体化」です。
数年前に、言語能力や思考力の向上が大きな話題となりました。
それに伴い、数学のテストでも文章問題が増えました。
これにより、問題が難しくなり平均点が大きく下がったり、
学校間でテスト問題の難易度に差が生じたりすることが問題となっています。
1番の問題は、授業で文章問題を読み解くための指導が行われているかどうかです。
テストとは、子どもたちの顔を思い浮かべながら作ることが大切だということです。