今日は、不登校の子どもたちについてのお話です。
全国で不登校の児童生徒が急増しており、現在では約42万人にのぼると言われています。
対応は急務で、岐阜県でも注目すべき取り組みが始まっています。
昨日(10月4日)の岐阜新聞では、高山市が医学的見地を取り入れ、医師会とともに「心の検討委員会」を設立したことが大きく紹介されました。
ここで立ち止まって考えたいことがあります。
不登校や学校に行かない子どもたちを単に病気や障がいとして扱うのは適切でしょうか。
私は教員として30年働いてきました。
さまざまな事情を抱えた子どもたちと保護者に寄り添い、よりよい成長のために力を尽くしてきたつもりです。
うまくいかないこともありましたが、多くの方の支援を受けながら誠実に取り組んできたことに誇りを持っています。
特別支援学級の担任として、困り感を抱える子どもたちへの指導や支援が難しいことも、身をもって理解しています。
しかし、教師は専門職であり、子どもの成長と教育に関する専門的な知識と経験を持っています。
その力を最大限に発揮して子どもたちに向き合うことが必要です。
現実には、教師に余裕がなく子どもに寄り添う時間を確保できない学校現場が多いのが問題です。
もっとも根本的な課題は、がんじがらめになった教育課程にあります。
もう一つの大きな問題は、学校自体の魅力が失われている点です。
学校が楽しくない、
学んでいることが将来に役立たない
と感じられている点が、不登校の背景にあります。
子どもの立場で想像してみてください。
毎日6時間も学習し、テストがあり、できないと叱られる。
進路が見えず学習の意味がわからない。
多くの知らない先生や友だちに囲まれ、合う子もいれば苦手な子もいる。
友だち関係や集団活動でのプレッシャーもあり、さまざまなストレスが積み重なります。
不登校の問題は決して子どもだけの問題ではなく、学校の在り方や社会の仕組みが大きく影響しています。
改めて
「学校は何のためにあるのか」
「学校で何を学ぶのか」
を問い直す必要があります。
私の30年の教員経験から導き出した答えは明快です。
学校は「夢を育み、感動のある場」であるべきです。
だからこそ、適切な指導と必要な支援を行い、子どもたちの夢や希望を育てる教育を実現したいと考えています。