7月、8月と、小学生の入塾の問い合わせが多くありました。
当塾はこれまでにもお話してきましたが、小学生へは手厚く指導しています。
音読から始め、脳トレ(基本計算練習)、そして、学校のケドノート、カドノートのチェック、ここに応じた宿題の見届けです。
これだけのことをしている塾は他にはないと思います。
さて、入塾のタイミングはどうすればよいか考えます。
もちろん、中学生から高校受験に向けた学習が始まるので、中学生から塾で学習をと考えることは多いでしょう。
それでは手遅れ、そう思っている方が、ここ瑞穂市では多くみえます。
今回小学4年生で入塾された方も、もう少し早く考えていれば、というお話を聞きました。私としてもギリギリかな、ということを思います。
かといって早ければ早いほどいい、というわけではなく、子どもの成長にともなって考えていくことがとても大切です。
とりわけ、いろいろな塾があるようですが、子どもの成長にともなってよりよい指導をしている塾はなかなかないと思います。
ではどういうことかというと、
文部科学省では次のように述べています。
(小学校低学年)
○ 小学校低学年の時期の子どもは、 幼児期の特徴を残しながらも、 「大人が『いけない』と言うことは、してはならない」といったよ うに、大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断ができるようになる。ま た、言語能力や認識力も高まり、自然等への関心が増える時期である。
○ また、この時期に限らず、家庭における子 どもの徳育にかかわる課題として、都市化や地域における地縁的つながりの希薄化、価 値基準の流動化等により、保護者が自信を持って子育てに取り組めなくなっている状況 がある。さらに小学校低学年の時期においては、こうした家庭における子育て不安の問 題や、子ども同士の交流活動や自然体験の減少などから、子どもが社会性を十分身につ けることができないまま小学校に入学することにより、精神的にも不安定さをもち、周 りの児童との人間関係をうまく構築できず集団生活になじめない、いわゆる「小1プロ ブレム」という形で、問題が顕在化することが多くなっている。
○ これらを踏まえて、小学校低学年の時期に おける子どもの発達において、重視すべき課題としては、以下があげられる。
- 「人として、行ってはならないこと」 についての知識と感性の涵養や、集団や社会のルールを守る態度など、善悪の判断 や規範意識の基礎の形成
- 自然や美しいものに感動する心などの育成(情操の涵養)
(小学校高学年)
○ 9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児 期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に 距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能 となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著 になる(いわゆる「9歳の壁」 ) 。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期 であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識 を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。
また、集団の規則を理解して、集団活動に 主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる 一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団 が発生し、付和雷同的な行動が見られる。
○ 現在の我が国における小学校高学年の時期 における子育ての課題としては、インターネット等を通じた擬似的・間接的な体験が増 加する反面、人やもの、自然に直接触れるという体験活動の機会の減少があげられる。
○ これらを踏まえて、小学校高学年の時期に おける子どもの発達において、重視すべき課題としては、以下があげられる。
- 抽象的な思考への適応や他者の視点に対する理解
- 自己肯定感の育成
- 自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養
- 集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成
- 体験活動の実施など実社会 への興味・関心を持つきっかけづくり
さて、こうしたことを考えると、先の入塾した子どもの学年、小学4年生はいいタイミングかもしれません。
まだ素朴さ、素直さもあり、学習指導もやりやすい、といってもいいでしょう。
これが少し学年を進めると、自我が目覚め、自分の思いを多く主張し、やりたくないこと、できないことは避けてなかなか学習が進まないことも多くなります。
また、算数の内容も、5年生から数学の概念、考え方の学習が多くなり、とてもむずかしくなってきます。よって、4年生までに計算でつまずくことのないように、基礎基本をしっかり身につけたいところです。
こうしたことで、その小学4年生のおかあさんには、いいタイミングで入塾されましたね、というお話をしました。
子どもの成長にともなって学習を進める、当たり前のようですが、そうなっていない現状も多くあります。
「すべての子どもたちに確かな学力を」